bleach原画展に行った
青春に決着を付けに行ってきました。
渋谷ヒカリエ9階
とりあえず入って開幕のmvがとても良い。
中は端から端までbleachでした。
絵の技法のことはわからないので、原画を見ても「上手いなー」くらいしか思わないんですけど。
個人的に原画展で楽しみにしてるのは原画に添えられた作者のコメントなんです。
そのシーンに込めた作者の思いがわかるのが良いですね。「何が書きたかったか」が分かれば同じシーンでも違う見方ができるので、それだけで何度も読み返した作品が新鮮になるわけです。
とにかく自分の好きなものに浸れる空間は素晴らしい。
出た後も夢心地で、それが心地よかったです。
あと曲がいいです。すごく。
帰宅してからもタナトフォビアを聞くと現場で感傷に浸った感覚を思い出せるので音楽ってすごいなと。
グッズもたくさんかいました。
公式パンフレットは絶対買った方がいいと思います。
風神の手(道尾秀介)
風神の手(道尾秀介)
面白かったです。
それぞれの短編がリンクする瞬間が気持ちいい。
各々の行動が複雑に絡まって、作用しあって、今を作っているみたいな。いいですねなんか。
きっと自分の両親にも、本人たちも知らないような、二人を引き合わせる原因となった出来事があったのでしょう。その結果自分が生まれたわけですけど、自分はそれを知ることはできずに生きていくんでしょう。そういう因果みたいなものの連鎖で今ができているのだなあと。
ただこういう「〇〇がなかったら自分は生まれてなかった」みたいな表現、どことなく違和感を覚えるんですよ。例え自分が生まれなかったとして、「クッソ〜生まれられなかった」なんて言ってる自分はどこにも存在しないわけで。「自分が生まれた」わけではなく「生まれた存在が成長して自分になった」だけじゃないかと。
うまく言えないんですけど。
六人の嘘つきな大学生(浅倉秋成)の感想
めっちゃ面白かったです。
有名企業の最終面接、就活生六人によるグループディスカッション内で起きたとある事件をめぐる話です。
就活の闇みたいなのが主軸になっていて、こんな世界がこの先待ち受けていると思うと怖い。
とにかく作り込みがすごいですね。
この作者の作品は初めて読むのですが、「伏線の狙撃手」の実力をしかと見せつけられた感じです。
終盤の怒涛の伏線回収によって前半のストーリーは何度も姿を変え、さらにそれを通して読者になにかを伝えようとしているような感じがしました。
短編集「許されようとは思いません」の「姉のように」を思い出しました。
あと読みやすくてちょうど良い長さなのが良い。
複雑さのないストーリーでこれだけ驚かされるとは。
作者の他の作品も読みたくなる一冊だなあと。
高額ガチャを引く
普通にトチ狂って高額ガチャを引きに行きました。
イミグランデ溝ノ口店
一回1000円以上のガチャガチャがたくさんありました。10分くらい迷って選んだのがコレ
ゲーム好きだし
なんか当たる気がしてたので躊躇なく3000円突っ込みました。
外れました。
ショーケースの中から一つ選んでくださいといわれましたが、アニメキャラのフィギュアとかタオルとかあまり興味がない上嵩張りそうだったので
ちなみに酒は飲みません
このままじゃ終われないのでリベンジ
まじでボロい商売してんな
楽しかったですけど2度とやらないと思います。
二階より上には音ゲーやアーケードゲームがたくさんありました。
興味ありましたが音の大きさに圧倒されてすぐ出てきちゃいました。ありがち。
笑うハーレキン(道尾秀介)の感想
若干コミカルな感じ?
道尾作品で人が死ぬ系の作品は暗い雰囲気で進行することが多いので、「起きてる出来事はシリアスだけど雰囲気は明るめ」というのは珍しいと感じました。
必死に生きる人々の姿が印象的でした。
自分が道尾作品を好きなのは、謎をばら撒いて後半で回収するだけの推理小説ではなく人間を書こうとしているのが伝わるからです。
個人的に好きなのは「何もできないというのは、楽でいい」という一文です。
話の本筋とは関係ないけど。
2021年の読み納めとしてふさわしいと感じました。
新年
あけましておめでとうございます。
友人0なので一人で家で年を越しました。
大学の同級生や高校同期のtwitterやインスタグラムを見ていると、自分と同学年とは思えないほど充実した一年を過ごしていてしんどいですね。
というか去年は記念すべき20歳の年だったのにもかかわらずうんこみたいな一年を過ごしており、年末になって「今年何したっけ」と振り返っても何も浮かばないという恐ろしい年末になってしまいました。
今年は年越しの瞬間に「いい一年だった」と振り返れるくらいにしたいです。
なので今まで斜に構えて決めてこなかった「今年の目標」を設定したいと思います。
重い目標を決めて挫折したりなんかすると自己肯定感が下がるので達成できそうなギリギリのラインにします。
毎朝布団を畳む
貘の檻(道尾秀介)の感想
貘の檻読みました。
ちょっと複雑でかなり重い話でしたが、面白かったです。犯人がわかるシーンで普通にびっくりしました。
視点の違いによる勘違いで取り返しのつかないことになるというのはやはり読んでて心にくる。
「シャドウ」や「龍神の雨」でも思いましたがこの作者の描く少年は純粋で健気で好きです。あまり感情がわからないという点では「スタフ」に出てきた智弥君に似てるなあとか思いました。普段何を考えているのかわからなくてもちゃんと父のことを案じているところがいいなと。
合間合間にでてくる夢の謎に関しては、全てが解明されるわけではないので、それでこそ「夢」だなあといった感じです。かなりホラーテイストですね。プロプラノロールを過剰に服用するとああなってしまうのでしょうか。気になって調べてみたんですけどそういう事例も報告されているそうですね。
薬は正しい用法で。
あと巻末の解説に結構考えさせられました。
確かに「驚きの結末」ばかりを重視した読み方をして「驚きの結末」だったか否かを小説の価値として評価したようなレビューをよくみますね。
「驚きの結末」や「ドラマティックな謎の解明」を求める気持ちは十分すぎるほどわかりますが、それだけを求めるなら小説よりもっとインスタントなコンテンツがあるわけで、わざわざ時間をかけて小説を読んでいるなら、、、と私も思います。